小児が感染するクラミジア肺炎とバラシクロビル

クラミジアは、DNA とRNA を有する基本小体が宿主細胞に侵入し、封入体の中で2分裂して増殖する偏性細胞内寄生微生物であり、増殖後に基本小体で細胞を破壊し新しい宿主細胞を探すライフサイクルを繰り返します。
小児が、クラミジアにより感染する肺炎は3種類存在するが、トラコマティスと呼ばれる病原体が起こす肺炎とニューモニアと呼ばれる病原体が起こす肺炎が一般的なクラミジア肺炎とされており、人獣共通感染症であるオウム病による肺炎と区別されています。
クラミジアニューモニエ肺炎は、人から人へ飛沫感染する不顕性感染や風邪様相症状程度の顕性感染する肺炎であり、風邪などと誤診される事が多く抗菌薬が投与されず、小児から高齢者まで感染する集団感染を引き起こす事があります。
症状は、急速な症状悪化は無く、微熱や鼻汁、咽頭痛などの軽微な症状が発現します。
クラミジアトラコマチス菌による肺炎は、成人の発症例は非常に少なく、ほとんどがクラミジア子宮頸管炎を持つ母親からの産道感染により引き起こされ、新生児へ3%~20%の確率で感染するとされています。又、ヘルペスなどの性行為感染症の重複感染が問題視されており、その場はバラシクロビルなどの抗ウイルス薬が投与されるケースもあります。
症状としては、発熱は無く鼻炎や結膜炎などの症状が見られますが、症状が進むと多呼吸や喘鳴呼吸、呼吸困難などが発生し、人工呼吸や酸素吸入の必要性があるケースもあります。
小児の治療には、小児の骨発育障害のリスクがあるのでテトラサイクリン系薬を避けて、エリスロマイシンの点滴静注などを行います。
母親の治療は、マクロライド系薬やテトラサイクリン系薬が処方され、クラミジアの様な真菌に対してはバラシクロビルなどの抗ウイルス薬は効果が無いとされています。
バラシクロビルは、ウイルスのDNAの複製を阻害する抗ウイルス薬として、ヘルペスやHIVに処方されています。