日本性感染症学会推奨のバラシクロビルとクラビット

日本せい感染症学会は、1988年に性感染症の治療法の研究や予防対策、感染症ごとのガイドラインの策定などを目的として設立されています。
日本せい感染症学会の性器ヘルペス治療のガイドラインでは、DNA合成阻害作用とDNAポリメラーゼ阻害作用によりウイルスの増殖を抑制するアロシクビルとバラシクロビルの使用を推奨しています。
バラシクロビルは、グラクソスミスクライン社が開発した抗ウイルス薬であり、アロシクビルにL-バリンを結合させて経口吸収率を約3倍~4倍に改善したプロドラッグであり、体内ではアロシクビルと同様の作用を示します。
ヘルペスウイルスは、脊髄神経節や三叉神経節や仙髄神経節などに潜伏する為、現在の抗ヘルペスウイルス薬ではウイルスを完全に死滅させる事が出来ず、潜伏部位を中心に再発を繰り返しので、バラシクロビルなどを予防薬として用いるケースもあります。
日本せい感染症学会のクラミジア治療のガイドラインでは、抗菌力の高いジスロマックやクラリシッドなどのマクロライド系薬やクラビットやアベロックスなどのニューキノロン系薬、アクロマイシンやミノマイシンなどのテトラサイクリン系薬が推奨されています。
日本せい感染症学会では、クラミジア性の尿道炎や妊娠していない子宮頸管炎患者に対して、クラビットの投与を推奨しています。
クラビットは、DNAジャイレース及びトポイソメラーゼIVの働きを阻害してウイルスの増殖を抑制する作用があり、バイオアベイラビリティが高く経口薬で有りながら静脈注射と同等の薬剤効果が期待出来ますが、クラビットは抑制性神経伝達物質であるGABAとGABAのレセプターとの結合を阻害するので、非ステロイド性抗炎症薬との併用は禁忌とされています。
クラミジアやヘルペスは、自覚症状が乏しい為に感染者の約8割が感染や再発に気付かず、水平感染や垂直感染を引き起こしているので、定期的な検査が必要です。